以前の店も今の店でも
時々お客様から言われる言葉がありました。
それは、
「あの映画みたい。」
「あのお話のよう。」と、
実際には存在しない物語の中に
出てくるお店が、
私の作るカフェと似ているとの事。
それは空間の雰囲気や流れる空気を
物語と現実から感じて下さる素敵な感覚。
少し前にも
お客様が読み終えた本が
私の作る店と似ているとのことで、
「お店にどうぞ。」と頂いた本がありました。
それが
虹の岬の喫茶店/森沢明夫
すぐに私も読ませて頂きましたが、
面白い事に
私が想っている言葉がいくつも出てきたので、そんな場所には付箋をはりながら読ませて頂きました。
物語出てくる岬カフェは
こんな場所に店があるとは思えない…
そんなまさかな場所で
女主人の営む喫茶店。
おお…
うたたね舎も負けず劣らず
分かりにくい場所にあり
尚且つ看板も同じように分かりにくい。
岬カフェは常連客が改築し続け
店そのものが生きているのかもと
言う女主人。
物語が進む程に
なんか似ているぞと
岬カフェに惹かれていく。
女主人は
お客様の為に音楽を選び、
美味しいコーヒーを淹れ、
美しい景色は
傷を抱えた人々の心を癒していく。
言葉は相手へと伝わり
変化し始めるお客様たち。
本当にどこかでありそうな
お客様達の物語は、
現実の悲しみや喜びを
描いてくれている。
少し不思議な出来事も
やっぱり信じたくなるし、
本の中で流れた涙は
温かく心の中に広がり
きっと身近に感じられるはず。
うたたね舎に並んでいる
本の中へ仲間入り。
どうぞ
お手にとってご覧下さい。
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